Sunday, 18 January 2009

今日のメニュー #18-1

1、オニオンスープ









2度と作らない。(笑) 見かけの地味さに比べて手間隙の掛かること。おまけに手首と腰が痛くなった。(笑) 玉ねぎを涙をこらえてスライスして、セロリ、ニンニク、バジルなどと共に、たっぷりのバター、塩、黒胡椒で焦がさないようにブイヨン状になるまで徹底的に炒める。(2時間くらい) これを白ワイン、チキンブイヨンで煮る。(1時間くらい) これをシノアして、さらに煮詰め、フォン・ド・ヴォー、ミルク、ポルトで味を調える。(1時間くらい) ミニ玉ねぎ、ペコロスを浮かべて。パルミジャーノ・レッジャーノをトッピングにしてもいい。(忘れた) 旨い。でも腰が痛い。パンに合う。 マリアージュワインは、シャンパン、赤でも十分いける濃厚な味わい。 



2、オイルサーディンのサラダ

   







ベビーリーフ、バジル、セロリの葉などを敷き、ボイルした生の白アスパラ、アボカド、ミニトマトなどをあしらい、オリーブオイルとクレイジーソルトを振り掛ける。 これに、オイルサーディンをニンニクとオリーブオイルで煮たものを添え、フレッシュライムを軽く搾って。 生の白アスパラは、ジェノベーゼ・クリームで。(ジェノベーゼと生クリームをミキサーに掛けるだけで出来上がる。簡単なのにリッチな味わいになる) カメラマン、右上のザルは何? マリアージュワインは、シャンパン、カヴァ、シェリー。 



3、リ・ド・ヴォーのソテーバルサミコソース

   







リ・ド・ヴォーはわたしの好物の一つ。子牛の胸腺肉。ミルクを飲むときだけ子牛にある臓器である。(英語ではsweet bread、これが訛って、焼肉屋ではシビレ、メロンパンともいう) 一口大に切ってオリーブオイル、塩、黒胡椒で軽くソテーし、最後にポルトを振りかけた。 ソースは、ペリゴールソースの要領でフォン・ド・ヴォーとマデラを煮詰め、バルサミコと塩少々を加えた。 甘み、旨みのバランスが絶妙。よって、一切付け合せはなし。しかし、この写真、眠たいな。 マリアージュワインは、赤。ボルドーの赤でも負けない味わい。今回はグルナッシュが力強いジゴンダスにしてみた。 

Sunday, 4 January 2009

今日のメニュー #17-2

5、そば粉のクレープ









飲み飽き食い飽きると、素朴なものが食いたくなる。 出汁に卵1個、すりおろした山芋、塩、黒胡椒を入れてミキサーに掛けそば粉と混ぜ、水で薄めてのばし、フライパンに胡麻油を敷いてお玉の底で薄くのばしながら焼く。 トッピングは、ちりめんじゃこ、花カツオ、バジル。最後に醤油少々、一味唐辛子少々を振り掛けると食欲が増す。 もやしを入れてもいい。そのときには先にもやしを軽く炒め皿に取っておき、後で乗せる。 ナイフ、フォークで食べてもいいし、ピザカッターで切ってもいい。 マリアージュワインは、ビール。 



6、洋ナシのケーキ

   







洋ナシをラム酒に漬けておいたのを思い出したのでケーキを焼くことにした。 クリームチーズ、バターをシャンブレし、ミルク、ヨーグルト、卵1個、ポルト、シナモン、メイプルシロップをミキサーにかけたものと小麦粉少々、ベーキングパウダー少々をよく混ぜ、型に流し込む。 その上に、洋ナシを並べて180度、30分オーブンで焼くだけで、甘くないケーキが出来上がる。 マリアージュワインは、ポルト、コニャック、アルマニャック。

Saturday, 3 January 2009

今日のメニュー #17-1

1、おせち1









取り寄せでおせちを買ってみた。ミニおせちではあるが、一人では十分すぎる量である。 なんとこんな小さな箱の中に24種類もの食べ物が詰め込んである。 箱庭の文化はこんなところにも生きていて、これはもう、食べ物の玉手箱である。 マリアージュワインは、日本酒、シャンパン。 



2、おせち2









ところが、カヴァを飲みながらつまんでいたら、近所の友人が遊びに来て、あっという間にきれいさっぱりなくなってしまった・・・・。 



3、おせち3

   







そこで、賄いおせちを作ることにした。見たことがあるものばかりである。 24種類はないけれど、10種類の食べ物を盛り付けてみた。 上の段左から、紅白かまぼこ、マグレ・ド・カナールの山椒焼き、いかなごの釘煮、黒豆のブランディー漬け、シイタケのそばつゆ煮、牛肉としらたきの時雨煮。 下の段左から、茹でキャベツの塩・白ワイン漬け、ウズラの空揚げ風グリエ、イセエビのシャンパン蒸し、玉子焼き。仕切りに使っているのはバジル。 玉子焼きは、玉子4つに酒、みりん、塩、シナモン少々を入れてよくかき混ぜて焼くだけ。しかし、これが実は一番手間がかかっていて技術的にも難易度が高い(うまく巻けない)。でも旨い。 マリアージュワインは、シャンパン。それもロゼなんかどうでしょう。 



4、雑煮

   







いろんな雑煮を食ってきたけれど、わたしはこれが一番好き。 出汁は、昆布とカツオで取って、シイタケの戻し汁を加え、塩、酒、みりんで味を調える。 餅は、焼餅。出汁に入れたとき、ちゅんと音を立て、香ばしい香りが立ち上る。角が立つので本当は丸餅がいいのだが、臼でついた丸餅を売ってないので仕方なく角餅。 具は、本当はふだん草がいいのだが売ってないので、小松菜。水菜、三つ葉でもいい。写真は鴨だが、かまぼこでもいい。出来れば鱧蒲鉾。忘れてはいけないのは針切りした柚子。 酒を飲み、しこたま旨いものを食った後は、こういうさっぱりしたものがいい。 具がごちゃごちゃ入っていたり、溶けてしまった餅が味噌汁に入っていたり、餅にあんこが入っていたりするのはご勘弁。ただし、京都の白味噌仕立ては別物。 マリアージュワインは、酒。白ワインも可。

Friday, 2 January 2009

今日のメニュー #16-2

3、ウズラの空揚げ風グリエ









ウズラのモモ肉である。焼き鳥感覚で作ってみた。クレイジーソルトをすり込み、オリーブオイルを振り掛け、片栗粉をまぶして180度30分ほどグリルする。 片栗粉のせいでカリッと焼きあがる。バルサミコをちょっとつけて食べると、旨い。 マリアージュワインは、白ワイン、シェリー、軽い赤。 



4、マグレ・ド・カナールの山椒焼き

   







マグレ・ド・カナールは、フォアグラを採取した後の鴨である。これの胸肉なのだが、運動不足で脂が多いだけかと思っていたが、合鴨に比べたら、結構野生の味を残していて旨い。 岩塩をすり込み、オリーブオイルを振り掛け、粉山椒をたっぷりまぶしてオーブンで160度30分。最後に10分ほど皮側をグリエして焼き色をつけた。(これが余計なことで、少々火が通り過ぎて硬くなった。強火で短時間グリエすべきであった) ソースは、ジュ(肉汁)と鴨脂をそのまま使った。 マリアージュワインは、赤。 

今日のメニュー #16-1

1、イセエビのシャンパン蒸し









テラコッタ鍋の底にローリエを3枚ほど敷いてイセエビを並べ、バターと塩少々を加え、シャンパンを振り掛けて180度60分ほど蒸すだけ。 実に簡単に出来るのに旨い。磯の香りとバターの香りがハーモニーする。 マリアージュワインは、料理に使ったのと同じシャンパン。 










でも、これくらい食べるといくら旨いといっても飽きてくる。



2、ウニ入りビスク・ド・オマール









そこでこれを鍋に移し、白ワイン、サフラン、ドライトマトを白ワインで戻したものを加えてグツグツ煮る。 十分煮たらこれをミキサーに掛け、シノアする。 


 







シノアしたものにウニ、生クリーム、牛乳を加え、再びミキサーに掛ける。 ミキサーに掛けたものを鍋に取り、ポルトをドボドボ入れ、バター、塩、白胡椒少々を入れて煮詰めていく。 


 







生クリームを垂らして食べると、うん、旨い。イセエビだけよりも味が複雑になるだけでなく、ウニの甘みが加わって、ウニのスープでもビスクでもない別のものになった。 マリアージュワインはやっぱりシャンパン。

Wednesday, 24 December 2008

今日のメニュー #15-2

4、フレンチターキーのロティ









ターキーに、塩、黒胡椒、好みのハーブを摺りこんで冷蔵庫で一晩寝かす。 一晩寝かせたターキーをオリーブオイルでマッサージしてもう一晩冷蔵庫で寝かす。 シャンブレしたターキーの腹に詰め物をして、両足をタコ糸で縛り上げ(結構サディスティックな気分になる)アルミホイルで全体をくるんで160度、120分オーブンで焼く(フレンチターキーは2キロ程度なので2時間でOK)。 焼き終わったら一旦オーブンから取り出し、冷ます。と、同時にジュ(受け皿に溜まった肉汁)を小鍋に空け、ポルト、生クリームを加えグレイビーを作る。肉と詰め物から出たエキスが凝縮されていて、実に旨いソースになる。 食べる前にもう一度、アルミホイルを外して160度、30分ほど時々グレイビーを掛けながらグリルしてきれいな焼き色をつける。 


 







背骨に沿って包丁を入れるときれいに真っ二つになる。詰め物もきっちり納まっている。 詰め物は、何でもOK。今回は、以下のものをオリーブオイルで炒めて詰め込んだ。 ローリエ3枚、セロリ・たまねぎ・シイタケ・生ソーセージ・ターキーの内臓・白ワイン漬け乾燥イチジクの刻んだもの、ナツメグ、シナモン、クミンシード、ディルシード、松の実、タイム、ローズマリー、バジル、イタリア米、塩、黒胡椒。後で取り出して付け合せに使う。


 







関節に包丁を入れるとレッグもウィングも簡単に外せる。レッグは締まって旨いし、ウィングは適度に脂気があって旨い。アメリカンターキーがパサパサなのにこれはしっとりして、丁度鴨とチキンの間のような味わい。 付け合せは、カリフラワー、シャトー切りしたニンジン、グリーンアスパラを軽く茹でて灰汁抜きし、白ワインと塩で茹でたもの、クレソン。ソースは、当然グレイビー。 マリアージュワインは、ブルゴーニュの赤、ボルドーの白どちらでも。
 



 5、ガトー・オ・ショコラの黒トリュフチョコレート乗せチョコレートアイスクリーム添え

 







長い名前のデセールになったが伊達ではない。これは本当に旨かった。(笑) チョコレート400グラムを溶かし、バター、ラム、チョコレート生クリーム、シナモン、ホールウィートの小麦粉、ベイキングパウダー少々、卵1個、ポルトを加えよくかき混ぜて180度、30分オーブンで焼く。 焼き終えたら、チョコレート100グラムにラム、白ワインを加えて溶かして上塗りし、トッピングに黒トリュフチョコレート。(トリュフという名前のチョコレートはあるが、イタリア製のこのチョコレート、トリュフたっぷりで本当に旨い) で、最後にココアパウダーを振り掛けた。雪に見えるかと思ったけれど、ココアだな。(笑) 


    







ハーゲンダッツのクラシックチョコレートアイスを添えて。そしてその上から、もう1度ココアパウダーをこれでもかと振り掛けた。 チョコチョコチョコである。こういうくどいサーブの仕方もたまにはいい。 マリアージュワインは、ポルト、なんていかがでしょう? 


 







料理とワインには相性があって、組み合わせによってはマリアージュ(結婚)もあるしディボース(離婚)もある。(笑) それを知ってほしくて、3年間ほど店をやっていたことがある。→詳細はこちら もう料理もワインも飽きたと思っていたけれど、美味しいと言ってくれるひとがいるのでもう少し続けることになりそうである。 

Sunday, 21 December 2008

今日のメニュー #15-1

1、スモークド・アトランティック・サーモンのサラダ 









世界一旨いスモークド・サーモンは、スコティッシュ・サーモンといわれている。スコットランドのサーモンである。 スコットランドのサーモンは、アトランティック・サーモン(大西洋鮭)であり、パシフィック・サーモン(太平洋鮭)と違って一度の産卵で死なないという特長を持っている。→詳細はこちら さて、素材が旨いものは手を掛けないというのが鉄則。真ん中にサーモンを置いて、ベビーリーフを散らし、ケイパーを散らし、バルサミコとオリーブオイルとポルトでソースを作って回しがけしておしまい。最後に、ライムを軽く搾って。 マリアージュワインは、白、やっぱりシャルドネ。シャンパン。 



2、ビスク・ド・オマール

  
















イセエビをローリエを1、2枚入れたフュメ・ド・ポアソンと白ワインで煮込み、ミキサーに掛けシノアする。これにトマト、ニンニク、サフラン、ポルト、塩、黒胡椒、ミルク、生クリームを加え再びミキサーに掛け、煮詰めてビスクを作る。 飾り用に取っておいたイセエビの身をいれ、イセエビの頭とローズマリーを飾り、ジェノベーゼにバターを加えたソース(もちろん生クリームでもいい)を垂らす。 パン・ド・セーグルとの相性が抜群。これだけで腹一杯になるので注意が必要。 マリアージュワインは、軽い赤。ま、ピノでいいんじゃ。ラングドック地方の料理だから、グルナッシュも合う。 



3、カスレ・ド・トゥールーズ

   







 カスレは、ビストロの定番メニューで、庶民の日常のフランス料理である。これと、パンと、赤のヴァン・ド・ターブル(テーブル・ワイン)で薄暗いビストロの片隅で敗れた恋に思いを馳せる・・。(?) 白いんげん豆を一晩水に浸す。これを塩、黒胡椒、好みのハーブ、ニンニク、ローリエ、鶏がらスープ、ポルト、白ワインを加えたフォン・ド・ヴォーに艶出し用の豚足を入れて5~6時間煮込む。 出来上がった白いんげん豆煮込みとコンフィ・ド・カナールを豆、肉、豆、肉、豆とミルフィーユにして(わたしの鰻丼の食い方と同じだ)カソール(これは売ってないのでテラコッタの鍋で代用)に入れてオーブンで160度、45分焼く。(コンフィについては「今日のメニュー#13」に詳しいのでそちらをご覧ください) ルックスは今一だが、見えないところに実に手間隙掛けた料理である、というところがフランスのエスプリである。(洋服で言うと、アウターよりもインナーに凝るというセンスに通じる、大人だな) マリアージュワインは、ミディアムボディの赤。ピノのいいヴィンテージのもの。もしくは、グルナッシュ。